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先手防衛。
更新日:2023/01/14
新しい年、癸卯(みずのと う)が始まりました。
酷い出来事が記憶に新しい2022年壬寅よりは
マシな年になることを願いつつ、多くの人が
初詣へと出かけられたのではないでしょうか。
私も、紅白終わりからの二年参りを皮切りに、
近所の菩提寺や氏神様、護摩祈祷をする不動尊、
家族で出かけた京都に点在する神社仏閣から、
昨年6月に鳥居を奉納した地元のお伊勢さん、
商売繁盛の笹飾りと福娘で有名なえべっさん…
(今年の代表を務めたのはご近所さんの孫娘!)
などなど、初詣と呼ぶには気恥ずかしいぐらい、
節操もなく、様々なところに詣でてきました。
そして、先日は学問の神様で名高い天満宮へ。
別に試験を控えてたり家族に受験生がいるなど、
そういう事情とは全く無縁で、たまたま近くを
歩いていただけなのですが、素通りできずに、
つい詣でてしまうのですね。不思議なものです。
お願いがあるとか、お参りするとかではなく、
どこかご挨拶するような感覚…に近いのかも?
そんなことを考えつつ駅に向かっていた矢先、
とある交差点でビラ配りの人々に出会いました。
お揃いのジャンパーを羽織り、その背中には
非常に目立つ「O阪弁護士会」の文字が!
複数人でビラを配りながら、その中の一人が
マイクで何やら訴え続けている。信号待ちで
立ち止まる都合上、接触されるのは不可避!
「是非ともご参加ください」と呼び止められ、
差し出されたビラが以下のようなものでした。
受け取るつもりなんかサラサラないのですが、
取りあえず訊くだけ訊いてみました。
「弁護士会…ですか?」
「はい、そうです」
「何の訴えですか?」
「日本が軍拡に向かうのをやめさせるためです」
「それは弁護士会のやることですか?」
「日本国憲法では戦争を認めていませんから」
「日本は他国を攻めたりしないでしょ?」
「再び沖縄が戦火に見舞われるかも知れません」
「防衛強化で沖縄の基地が狙われるってこと?」
「はい」
「だから防衛力の強化は許さんのだと?」
「はい」
「つまり鍵の強化で泥棒が入ってくるとでも?」
「それとこれとは…」
「本質的には、同じでしょ?」
「とにかく、是非ご参加ください!」
そんな不毛なやり取りでしたが、信号が変わり、
私はそそくさと退散しました。もちろんビラは
受け取ってません。だって価値観が違い過ぎる。
後になって(ちょっとだけ)詳細が気にかかり検索。
公式サイトで見つけたのが、先述の案内です。
主催は地元の弁護士会ながら、日弁連との共催。
しかも、講師が元トンキン新聞の論説兼編集委員。
この時点で、政治的に屈折した人々の集まりだと
プンプン臭ってきます。しかも上段にある記述、
「憲法改正問題」云々ってのが実にいやらしい。
憲法改正に取り組むのではなく、憲法改正は
けしからんので問題があるというスタンスかな?
日本の安全保障を考える上で、憲法改正は
長年の悲願であるはず。それを阻止する動きを
何の恥ずかしげもなくやってるとしたら呆れます。
思想・信条の自由があるので、合法的に個人や
団体が活動することは日本で認められた権利です。
けれど、それをよりによって弁護士会がやります?
この団体のサイトには、こう記されていました。
弁護士会が他の事業者団体等と違う点は…
弁護士の単なる同業者団体ではなく、弁護士
業務を行おうとする者は、必ず入会しなければ
弁護士業務を行うことができないという、
いわゆる強制加入団体であること、
国・地方自治体などの所轄官庁が存在しない、
いわば完全な自治権を持った団体として法律で
認められていること、である。
これらの背景事情からザックリ整理すると、
1)すべての弁護士は弁護士会に入会する。
2)弁護士会の主張は弁護士の総意ではない。
3)しかし弁護士会は、1)の事実を悪用する。
4)訴えの根底にあるのは、左派的な思想である。
5)実際は弁護士会のごく一部の主張に過ぎない。
昨年12月に岸田内閣は国家安全保障戦略など
防衛3文書の改定を閣議決定しました。
彼らは、これに触発され騒いでいるのです。
確かに、検討ばかりの岸田総理にしては、
大きな仕事をやってくれたと思うのですが、
事実上大枠を定めた功労者は故安倍元総理。
安倍さんが種を蒔いたものを岸田総理が
収穫したというだけのこと。だからこそ、
アベガー!な人たちは鋭く反発するのです。
けれど今回の3文書改定は日本の転換点とも
言える大きな仕事でした。実務を推進した
関係者には感謝したい反面、こんな懸念も。
反撃能力を持たなければ、攻められっぱなし。
やり返されると思わせることこそが抑止力です。
けれど、専守防衛という現実は、初回攻撃は
食らうという前提を意味します。第一撃が
ひょっとしたら100発、或いは10万発かも
(それによって日本が壊滅する可能性アリ)
知れないのです。なのに、対する反撃能力が
必要最小限度(つまり手加減するよの意)では
とてもじゃないけど抑止など出来ません。
日本から攻め込むことはない。けれども、
核兵器をチラつかせる我が国周辺3カ国への
睨みをきかせるためには、打たせないような
備えが必要である。それこそが先手防衛。
前述の、O阪弁護士会が主張されていた
「防衛3文書を改定するなどけしからん!」
という主張はご尤ですが、もう一歩踏み込んで、
「周辺国が攻撃する構えを見せたとき」
「全力を挙げて自衛の措置を取る」
ぐらい強めに盛り込んでもらいたいところ。
もし、かの団体の主張される憲法改正問題が
そのような趣旨なら、明後日に間に合うかな…
是非とも参加を申請しますよ。知らんけど。。。