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平成から令和へ。
更新日:2019/04/25
平成の世もいよいよ残り数日となりました。
この元号とも30年をこえる付きあいですので、
一抹の寂しさを感じないと言えば嘘になります。
(年号…という表現を使う場合もありますが、改元を
目前に控えているので元号の方を用いています。)
「西暦だけあればコト足りるのに、元号なんて面倒。
いっそのことない方が合理的なんとちゃうの?」
以前はそんなことを考えたりもしていました。
ですが、今は違います。「元号って楽しい」。
現代において元号を使っている国は日本だけです。
古くは大陸から伝えられたものではありますが、
もはや日本独自の文化といっていいでしょう。
元号の優れている点は以下の2つに集約されます。
1)その国が独立していることの証し
天文学が未熟な時代は天体を観測しようにも十分な
ノウハウがありません。そのため暦をもたない国は
いつ種まきをするのか、いつ収穫をするのか、
農作業の基本的なことさえ有力な隣国(大陸)に
すっかり依存していました。つまり他国の暦を
まんま用いていたということです。日本では
第21代雄略天皇の頃に「それでは国がダメになる」と
大陸との関係を見直し、独自の道を歩み出しました。
かなしいかな元号を廃止した国はすべて滅びましたが、
日本は今なお独立国であり続けています。
2)元号はある方が便利
一番最初の元号は大化。645年が大化の改新だと
幼少期の学校で習った人も多いことでしょう。
日本で最初の貨幣とされる和同開珎は708年。
応仁の乱は1467年の始まり。実際には11年続きました。
明治維新は1868年から。終了時期には諸説ありますが
大体あの頃ね…とその時代へジャンプすることができます。
お陰様で私ももうじき半世紀を生きたことになりますが、
祖父が大正世代だとか、祖母が昭和一桁だとかは
昔からよく耳にしていました。お若い人にとっては
平成の歌姫・安室奈美恵と聞けばお分かりでしょうか。
元号って面白いもんだなと感じる所以です。それでも、
元号なんて要らない!と言う人、多分いるでしょうね。
計算が面倒とか、西暦だけで十分間に合うとか…。
そんな人たちに対して、私はこう告げています。
リポビタンDの大正製薬も、乳業やチョコレートの明治も、
福沢諭吉の慶應義塾大学も、テレビの平成教育委員会も
元禄寿司や養老乃瀧も多分生まれなかったことでしょう。
そう考えると、ちょっとさびしい。
また、元号と西暦の両建てでの生活に不便を感じるなら、
ひらがな、カタカナ、漢字を使い分ける日本語の習得にも
相当苦労するはず。けれど実際はそうでもないですから。
日本人の器用さはこんなところで培われたのかも?
ひとつの時代が終わりを告げ、また新しい時代が幕を開ける。
本来であれば天皇陛下が崩御なされ、悲しみとともに
新しい歩みを始める筈のところが、今回はまさに特別。
御譲位によってとても楽しい1ヶ月を過ごせています。
来るべき令和の時代にはどんなことが待っているのでしょう。
新しい時代が始まるのに合わせて、当社もこれまでとは
また違った取り組みを始めたいと思っています。
平成、ありがとう。
令和、よろしくね。