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フクシマフィフティ。

更新日:2020/03/11

映画「Fukushima 50」を見ました。

原作は、門田隆将著のノンフィクション書籍
『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の500日』。

東日本大震災発生後に福島第一原発へ留まって
対応業務に従事した約50名の作業員たち、
通称「フクシマ50」の闘いを描いた作品です。

もう…実際にあった話だけに半端ない現実感。
著者は当時事故対応にあたったプラントマンに
取材し、ディテールまでを丁寧に描いています。
施設や内部の操作パネルなども忠実に再現。
映画のモデルとなった人々を招いた試写会では、
あまりのリアルさに、それを見た人々が
フラッシュバックを起こしたほどだそう。。。

報道されなかった当時の真実が描かれています。

事故当時、ほぼ絶望的と思える状況の中で、
なぜ彼らは現場に残ることが出来たのか。
世界中の人々が日本人の対応に驚愕しました。

全電源が喪失した中、自ら決死隊に志願して
手動によるベント(バルブの解放)を試みる作業員、

それに対して、無能ぶりを発揮する政府・官邸と、
彼らの愚行に右往左往する電力会社本店上層部、

どうでもいい情報を伝え続けるマスコミと「専門家」。

いかに多くの相手と闘ったのか、本当にゾッとします。

余震が続く中、放射能という見えない恐怖に震えながら

避難所で身を寄せ合う人々、

アメリカ軍の全面協力を得て描いた「トモダチ作戦」、
万策尽きた状況下で退避要請を出した所長に対し、
「我々の仕事は国を守ることですから」と留まる自衛隊、
そして、最後は原発を枕に腹をくくった指揮官と、

彼となら一緒に死ねると行動を共にした職員たち。

もう、涙なしでは見られません。

映画「空母いぶき」ではイマイチだった若松節朗監督と
佐藤浩市も、本作品では全く違います。さすがプロ!

今日で、東日本大震災から丸9年。
私を含め、離れた所で何気ない日常を
過ごしている人も多いことでしょう。

けれど、それはあの時にあの場所で、
後先を顧みず原発事故と闘った
福島の人々のお陰だったのです。

本当に…ありがとうございました。

日本に暮らすすべての国民に、
そして世界中の多くの人々にも、
是非とも知ってもらいたい本当の話です。

日本アカデミー賞も、こういう作品を選ばないとダメね~。

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