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便利さの代償。

更新日:2021/07/19

今日は元々「海の日」という名の祝日。
けれど、TOKYO2020大会開催のために
今年の海の日は22日へスライドしました。
結果として平日扱いとなり、カレンダーの
表記は祝日なのに子どもは登校、大人は出勤
という何とも妙なことになってしまってます。
 

 
それもこれも法律によって祝日を動かせる
という便利さのなせる業。しかも今回は
5月の時点で閣議決定がされておきながら
約半年間もほったらかしでした。お盆を過ぎ、
カレンダーや手帳を印刷する時分になっても
徒に国会を空転させていたのです。嗚呼…。
 
漸く、2020年11月27日、臨時国会で祝日の
移動に関する特措法が可決・成立しましたが、
業界の混乱など微塵も考慮しない怠慢ぶり。
 
反対意見などまず出ないと踏んだのでしょう。
その思惑通り、余裕で可決・成立しました。
法律一本で変更できる便利さは分かるけど、
もう少し迅速に(例えばお盆前までとか)、
出来なかったものかと、残念でなりません。
 

 
ですが、祝日とは元来決まっているべきもの。
その日を祝日にした意図があり、その目的の
ために国民が祝う。ゆえに休みになっている。
私はそう理解してますが、現実は違いますね。
 
カレンダーのどこを赤く塗るか。可能なら
連休が増えるようにしよう。そうすれば、
みんな喜ぶし、国民もオカネを使うだろう。
 
ハッピーマンデーという仕掛けの本質です。
 
たしかに、一見合理的とも思えますし、
特別措置法を通せば随時変更も可能です。
便利には違いないですが、祝日が持つ本来の
意味や目的を正しく認識できないとなると
弊害も大きいんじゃないかって気がします。
 
便利になるってのも考えものですね。
 
ワープロという言葉は今や死語化している
かも知れませんが、使ってる人や、それが
どういうものなのかを知っている人の方が
まだまだ多数派でしょう。ワープロは元々、
 

 
ワードプロセッサ(英: Word processor)、
または文書作成編集機とも呼ばれたようで、
PCで文章を入力、編集、印刷できるように
開発されたシステムです。非常に便利な反面、
「書かなくなる」ため「漢字を忘れる」と
よく言われました。けれど本当の弊害は
「書けなくなる」ことの方では?と思います。
 
実際、PCでだったらナンボでも打つけど、
自筆で書くとなったらもう大変。漢字が
思い出せないぐらいは百も承知。とはいえ、
それは調べれば何とかなります。けれど、
何枚もの便箋に認めるほど手が続かない!
 
しまいには、ペンの持ち方や自分で書いた
ひらがなに対してでさえ、「合ってるか?」
という妙な感覚が次第に頭をもたげ始め、
いわゆるゲシュタルト崩壊に陥るのです。
 

 
そうなるともう無理。子どもの頃に使った
漢字練習帳が恋しくなるかも知れません。
 
ホンマ、便利になるのも考えものです。
 
IoTという言葉が生まれて久しいですけど、
私たちの身の回りにあるものがネットに
つながる現実は、すでに到来しています。
 
スマホで撮った写真がクラウドへ上がり、
ほぼリアルタイムで別のデバイスからも
アクセスできる機能はとても便利です。
 
スマート家電というカテゴリの商品も
生み出されていますが、それがなくても
スマートスピーカーとリンクさせれば、
赤外線式のリモコンで制御できる家電は
声だけで操作可能です。本当にビックリ!
 

 
「ア〇クサ」というウェイクワードによる
呼びかけなしで、スマホからの操作も可能。
なので、暑い夏に外出先からエアコンを
付けておけば、帰宅時には冷えている!
という使い方も御茶の子さいさいです。
 
けれど、常時ネットにつながっている…
ということは、常時他者からの接続を
許している…ということでもあります。
 
スマホのカメラで勝手に撮影され、
(シャッター音は巧みに消すらしい)
ユーザーの知らないうちに発信される。
しかも、普段使うアウトカメラでなく
自撮り用のインカメラを乗っ取られる。
ユーザーが、いつ、どこで誰といるのか。。。
 

顔認識技術の急速な高度化によって、
ビッグデータを処理すれば、簡単に
解析されてしまいます。便利だからと
怪しいアプリをインストールすれば、
スマホ自体を乗っ取られかねません。
 
そういえば、自国の15億人を1秒で。
全世界の70億人を2秒で同定できる!
って豪語してた某国がありましたな。
 
また、防犯対策やペットの観察用にと
ウェブカメラを取り付けているという
人も結構増えてきました。ネットにも
つながり、出先からいつでも様子が
見られるという便利なグッズですが、
帰宅したユーザーがなぜか視線を感じ、
振り返るとウェブカメラと目が合って?
 

 
その瞬間、ウェブカメラの方が視線を
そらしたという、ウソのような話も…。
 
かく言う私も実はスマートスピーカーの
ヘビーユーザーです。あまりの便利さに
自宅でも職場でも複数台配置しており、
とても快適に使っているのですが、
よく考えたら、かなり無防備なこと。
 
1)アカウントをつくる際に住所を登録。
2)スピーカーのある部屋を明確にする。
3)ユーザーの行動はルーティンである。
 
以上の条件が揃えば、スピーカーに
呼びかけない≒留守の可能性が大!と
触れ回っているようなものですし、
そうでなくとも、ウェイクワードで
呼べばいつでも反応するってことは…
すべての会話・音声を聞かれている…
ということの証明でもありますから。
 
なので、試しに訊ねてみましたよ。
「アレ〇サ、盗聴してる?」って。
 

 
それに対する返しがとても秀逸。。。
 
目に見える形での実害はないものの、
ともかく、便利すぎるのは考えもの。
つくづく思い知らされた気がします。
 
 
-追 記-
件のスマートスピーカーのみならず、
ネットにつながる様々なサービスを
利用するためにはアカウントが必要。
大抵は、IDとパスワード、それ加え、
メールアドレスの入力が求められます。
場合によっては、氏名や生年月日も。
 
その製品がどの国で作られたものか。。。
よくよく考えれば、とても恐ろしい。
 
アカウントごとにメールアドレスを
使い分けているという人は多分まれ。
大抵の場合は、似たようなIDであり、
もしかすると毎度同じパスワード。
しかも、ご丁寧に氏名や生年月日も
登録しているとなると、それ以外の
様々なアカウントまで類推されて
突破されるのは想像に難くないです。
 
ビッグデータ活用で便利な世の中かと
思いきや、代償の方が大きいかも…です。

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