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女王陛下。
更新日:2018/12/10
映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観ました。
伝説のロックバンド、クイーンが大活躍していた時期、
私はまだ幼少。かつ自由に使えるお金も少額だったので
リアルに彼らの黄金期を体験した世代ではありません。
当時の私は、音楽といえばもっぱらザ・ベストテン。
まだまだ、いたいけなお子ちゃまだったのです。
ですが、80年代になってノ○ビア化粧品がCMに起用した
I was born to love you に衝撃を受けました。
飛行機が颯爽と飛ぶシーン。そしてそれを操る美人パイロット。
美しい旋律に力強い歌声。フレディ・マーキュリーって誰だ?
(まだ、クイーンのヴォーカルだとは知る由もない)
当時、よく見ていたTV番組には毎回流れたCMだったので
番組よりも、むしろそっちを楽しみにしていたぐらいでした。
結局それは、バンド・クイーンの楽曲ではなくフレディの
ソロ曲だったのですが、バンドとソロの違いもあまり
当時の私には分かってなかったように、今は思います。
なので、クイーンについては本当によく知らないのですが、
この映画「ボヘミアン・ラプソディ」の劇中で流れる曲は
いくつも知ってました。それだけ様々なところで使用される
ぐらい、名曲が多いのでしょう。CMとかドラマとかね。
今を遡ること、40年も前の時代。現在のように多様性を
受け入れる余地がない中で、マイノリティと呼ばれる人々は
きっと、「いきぐるしさ」を感じていたに違いありません。
(息苦しいだけでなく、物理的にも生き苦しい)
今回改めて、ボヘミアン・ラプソディを聴いてみました。
それも、訳詞付きで。YouTubeって、本当に便利ですね。
何と…壮大な。そして、何と楽しい。実験的で、かつ挑発的。
おふざけのようなユニークさは、まるで、ザ・ビートルズの
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドのよう。
そして、改めて歌詞を読んで思いました。これは告白の歌であると。
先の、I was born… もおそらくは、フレディのカミングアウト。
つまり、自身のセクシャリティを告白してるのだと思われます。
ぶっちゃけ英語が分からない私は、そんなことなど露知らず、
旋律の印象からいい曲だなと好きになってました。なんとアホな。
(フレディが40年後の現代に生きているとしたら何を思ったやろか?)
話を映画に戻します。
オープニンングはライヴエイド。そして、エンディングもライヴエイド。
本当に、素晴らしい!
ロンドン郊外・ウェンブリースタジアムの8万人と一体化。
あの伝説のライヴはどのような紆余曲折を経て実現したのか?
本作は、観客とその道程を丁寧に辿る壮大な物語でした。
それも、私のようにクイーンのことをあまり知らなくても、
まったく退屈することなくグイグイ引き込まれていく。
中には知ってる曲も流れて、しかも歌詞が字幕で出るので
隣の観客と一緒に大声で歌ってしまうオマケつきで。
当時のライヴ映像からディテールまでを忠実に再現したのには
制作者の執念を感じますが、本人たちが実際に出演してるの?
と見まがうほどの怪演を見せた俳優陣にも脱帽です。似すぎ!
現実のバンド・クイーンのみならず、この映画に関わった
すべての人々に謝意と敬意を表します。
女王陛下、永遠に。