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世界遺産って言われても…。
更新日:2019/05/19
さて、これは何が写っている写真でしょうか?
JRと南海電鉄とが交差する三国ヶ丘駅が手前に見えてます。
大阪の旧国名は、摂津、河内、和泉。その境界にあるのが堺。
そして、そこにある丘。三国ヶ丘の由来なのかも知れません。
撮影場所は当社の属する大阪・堺の市役所21F展望ロビー。
でもって、こんもり見えるのが世界最大級のお墓です。
違う角度からの航空写真だとこんな感じ。
私が子どもの頃には教科書などで仁徳天皇陵と習いました。
実は明確な証拠がないことから、大仙古墳とも呼ばれます。
ちなみに、公園を挟んで左下にあるのが履中天皇陵です。
こちらはおそらく確証があるのでしょう。いずれにしても
俗にいう前方後円墳で、いかにも「ザ・古墳」という形状。
当社が認証を受けている堺技衆のデザインにも
取り入れられるほど地元ではベタな形です。実際は
前円後方型に描かれることが多いのですが、そこはご愛敬。
地元では単に「御陵」と呼ばれ親しまれています。
それがこの度、ユネスコの諮問機関イコモスから
世界文化遺産登録の勧告を得て、ほぼ世界遺産に
内定したようです。「百舌鳥・古市古墳群」として。
地元企業の一員としては喜ぶべきなのでしょうが、
正直申し上げると複雑です。世界遺産って何なん?
平成から令和への改元を経た今年の大型連休。
いつも以上に長い休みながらもテレビの前に陣取り、
日本人であることを意識した人も多かったことでしょう。
滅びた国王の陵墓であるなら「遺産」かも知れませんが、
日本の御陵は今なお続く王朝のご先祖が眠る大切な場所。
世界遺産の登録によって観光客を呼び込もうなど
商魂たくましいなどという話ではなく、恥ずかしいレベル。
ユネスコごときにお墨付きをもらわなくとも、我々には
現王朝の古い陵墓は身近な存在であり尊い場所なのです。
ユネスコって、たしか2015年10月に中国が申請した
「南京大虐殺文書」を記憶遺産に登録した組織でしょう。
申請内容を大して吟味もせずに、ロビー活動などなどで
いいように取り込まれ、日本にとっては屈辱的なほど
自国の歴史を歪められた、最悪の活動を助ける機関なのです。
もうそろそろ世界遺産登録を有り難がるのはやめにして、
我々自身がその価値に気付いたものを、どう発信すべきか
それを真剣に考える時機がきているように強く思います。
世界に認められるのは嬉しいけれど、それとこれとは
ちょっと違うな~と感じる今回の登録内定です。